越屋根のある家 宮崎市 T邸
特徴
木造伝統工法
この物件について
【越屋根】
越屋根とは採光・換気・煙出しなどのため、屋根の上に棟をまたいで一段高く設けた小屋根の事です。
機能的な面もさることながら、天井を張らずに小屋裏の梁を見せるような作りが建築美を見せる構造となり趣きのある空間を生み出します。
【古民家材の再利用】
この住宅では、古民家で使われていた柱・梁などを要所に取り入れましたので越屋根があることで、それら柱や梁の美しさをより際立たせます。
古民家の部材は木造伝統工法との相性が良く、機能面、デザイン面の両面から住宅の仕上がりを良いものにしてくれます。
【古民家再生建具】
扉等の建具は古民家で使用されていた物を再生利用。窓や戸もアルミサッシではなく、オーダーメイド・ワンオフの木建具で仕上げました。
【土壁・漆喰仕上】
内壁は土壁に珪藻土仕上です。柱の黒と相まってモダンな風合いを醸し出します。
完全天然素材の為、シックハウスとは無縁です。
【焼き杉による外壁】
外壁は焼き杉を用いています。
焼き杉の外壁は表面を焦がし、炭化状にしておくことで、初期着火性を低くし、耐火性を持たせます。また、風にさらされる杉板の耐久性を高める役目も果たします。
黒く光る板肌は美しく、新建材では出せない趣きがあります。
また、時が経つにつれ、表面が風の影響でだんだんとはがれ、下地の杉板の表面が斑模様のようになってきます。
住宅は建てた時が一番美しいと言われます。確かにその通りなのですが、時と共に変化していく様をも楽しむ。より身近に家と共に歳を重ねていって頂きたいと願っています。
越屋根、古民家材、焼き杉、瓦屋根、木造伝統工法と和様式をふんだんに取り入れた住宅となりましたが、施主様はまだお若い方です。
幼いころを思い出すどこか懐かしい雰囲気を漂わせつつ、内装は和と洋をうまく調和させた和風モダンに仕上がりました。
2014年12月4日 1:42 PM